社長メッセージ

代表取締役社長 長谷部 正
 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 近年の社会情勢は、インフレ進行による継続的なコスト上昇、環境負荷低減や地政学リスクへの対応、関税問題をはじめとする経済・貿易リスクの高まり等、未だ混迷の最中にあります。このような激動の環境下においても、当社グループの更なる企業価値向上と持続的成長の達成を支える経営基盤を整えるべく、当社は本年4月に持株会社体制へ移行いたしました。戦略的・機動的に活動する組織体制にシフトすることで、当社グループの強みである液体小袋分野を軸とした、より付加価値の高い製品や新規事業を創出し、お客様ニーズや社会的課題解決に取り組むとともに、長期視点から経営リスクをコントロールし、持続的成長を実現する経営を目指してまいります。
 株主の皆さまのご愛顧に感謝申し上げますとともに、引き続き今後の展開にご期待くださいますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年6月

大成ラミックグループ株式会社
代表取締役社長 CEO 長谷部 正

業績の概要

 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド消費の拡大や企業収益や雇用・所得環境に改善の動きが見られましたが、インフレの継続により実質賃金は低下しており、景気は緩やかな回復に留まりました。一方で、地政学リスクの高まりに加え、労務費や物流費の上昇を背景としたエネルギー・原材料価格の高止まり、急激な為替変動や消費者物価の上昇、米国の政策動向等、依然として先行きは不透明な状態が続いております。
 当軟包装資材業界におきましては、上記のとおりエネルギーコスト・原材料価格等の高止まりが継続しているものの、包装資材需要においては底堅く推移しました。
 当連結会計年度は、国内市場では、これまで実施した価格改定の効果や、受注が底堅く推移したことにより、増収・増益となりました。海外市場では、受注が堅調に推移したことに加え、円安による為替影響もあり、増収・増益となりました。
 部門別概況は、包装フィルム部門の国内市場では、前年業績に影響を及ぼした在庫の調整局面は一巡し、受注は底堅く推移したことにより売上高は前年同期を上回りました。海外市場では、主に米州地域の増収に円安による為替影響が加わり、売上高は前年同期を上回りました。
 包装機械部門の国内市場では、包装機械の売上高は販売機種の影響により前年を下回り、アフターサービスは前年並みを確保した結果、売上高は前年同期を下回りました。海外市場では、米州地域における底堅い設備投資意欲の影響や、上記包装フィルム部門同様に円安による為替影響も加わり、売上高は前年同期を上回りました。